早川忠孝

暴力団員だった人にもその家族にも人権がある。 暴力団員だったということで銀行の口座が持てなかったり、レストランでの食事を断られたり、入浴も出来ない、というのはいささかおかしなことだ。 最近は葬式場やお寺への出入りまでお断りだということにまでなっているようだ。
相手が暴力団員だったらどんなことをやってもいいんだ、などという乱暴な発想は良くない。 法の下の平等は、どんな場合も最後まで守られなければならない。

2 thoughts on “早川忠孝

  1. shinichi Post author

    暴力団員や暴力団に関わったことのある人にも人権はあるー事前の過剰規制社会を懸念

    by 早川忠孝

    ブロゴス

    http://blogos.com/article/27689/?axis=b:94

    政治家は少々の悪に染まっても強かに生き延びることが出来る存在だということは、多くの国民が知っているところだろう。

    しかし、これに反比例して、一般市民は悪に対して物凄く弱くなっている。 悪い芽は徹底的に摘まなければならない、といった過敏症にでも罹っているようである。

    他人が触ったものには、手を触れない。 人が触った手すりなどに触るときは、何度もティッシュで綺麗に手すりなどを葺く、人と握手をしたらすぐその手を洗う、何度も洗う、人が食べたものはたとえ親が食べたものでも絶対に自分の口に入れない。 そういう潔癖症の人がいることは知っているが、最近はちょっと増え過ぎだ。

    潔癖症の人たちの前で、その程度のことはいいんじゃないの、などと言ったら猛攻撃に遭うだろう。 おそらく総スカンを食ってしまう。

    自分たちがその存在を認めたくないものについては、どんな手段を弄しても徹底的に潰せ、徹底的に排除し社会から抹殺せよ、と大きな声を上げる人たちがいる。 多分、そういう人たちの声がこの流れを作ったのだと思う。 暴力団排除条例のことである。

    犯罪行為、あるいは社会的に容認されないような不法・不正な行為を生業の手段とするような組織を社会から排除していくということは、それが一定の節度を持って行われている限り、正しい。 しかし、すべての都道府県が可決したと言われる暴力団排除条例は、どうも危険だ。

    私は、民事介入暴力という名前が出始めた頃の民事介入暴力対策委員会の草創期からのメンバーの一人であり、東京弁護士会民事介入暴力対策委員会の副委員長も務め、特殊株主に対処するための模擬株主総会のコメンテーターなども務めたことがあるから、俗に言うミンボー弁護士の一人であった。 普通の弁護士が敬遠するような難しい事件を引き受ける暴力団にも強い弁護士が、いわゆるミンボー弁護士である。 具体的な事件を通じて一般の市民の利益や権利を擁護するという意味で、ミンボー弁護士も人権弁護士の一翼を担っている。

    そのミンボー弁護士の目で見ても、暴力団排除条例は、やり過ぎ、行き過ぎである。

    これでは、日本の社会は警察国家になってしまう。 ほどほどに。ほどほどに。

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  2. shinichi Post author

    (sk)

    早川忠孝は「これでは、日本の社会は警察国家になってしまう。 ほどほどに。ほどほどに」と言うけれど、それは違う。

    『日本の社会は警察国家になってしまう』のではなく、『日本の社会は警察国家』なのだ。

    Reply

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